親と子の相性

　こんにちは。大雨による被害を受けた皆さま、心よりお見舞い申し上げます。

暦の上では小暑を過ぎ、梅雨明けの待ち遠しい今日この頃ですがいかがお過ごしでしょうか。今日は「親と子の相性」についてのお話です。

相性、、、それは友人や職場の人といった他人との相性に限らず、親子間でもあります。実の親と子でも「何かかみ合わないな」「理解できない」といったことはあるでしょう。

また、自分が親になってみて、初めて自分自身と自分の親の相性に疑念を抱き始める人もいらっしゃいます。親と子の相性では、相互が良い影響を与え合って癒しを得られたり、向上・発展していける相性もあれば、お互いが傷付け合ったり、一方が他方の成長を摘んでしまうような相性であったり色々です。

相性によっては、ある程度で独立して親の影響を受けないほうが幸せを感じる場合もあります。

子は親を選べませんから、相性の良し悪しで明日から環境を変えることは難しいかもしれません。ただ、相性が悪いのかな、と思いながらも放置していると子どもの将来に下記のような影響を与えてしまう場合がありますので、心当たりのあるかたは改めて子どもとの接し方や程よい距離感を保つ努力をしましょう。

１、情緒不安定になる　子どもは親との相性が悪いまま克服できず成長してしまうと単なる気分の浮き沈みで済まされない ような、情緒不安定におちいります。

２、自己肯定感が低くなる　親から正当な評価をされず育ってしまうと、子どもは自分に自信が持てなくなってしまう恐れがあります。そこから情緒不安定になるだけでなく、自立に支障をきたしてしまったり、自分自身を粗末にしてしまったりします。

 自己肯定感が低い子どもは、褒められることに慣れていないため、人に褒められると自己イメージとのギャップに戸惑う傾向があります。結果、褒められると相手に下心があるのではないかと警戒心を抱いたり、いずれ相手を失望させるのではないかと不安になったりもします。褒めらても素直に受け取ることに抵抗を感じることがあります。

３、人を心から愛せなくなる　上記２番と同様ですが、警戒心を抱きやすく自分の本心と向き合うことや、本心を相手に打ち明けるまでに時間を要します。

 ４、人間関係をうまく構築できなくなる　子どもは人との付き合い方を親との関係を通して学びます。親から良い付き合い方を学べない子どもの中には、人との円滑な関わり方が分からないまま成長し、その結果人間関係に苦手意識が生まれる、人の顔色を伺ってしまうなどネガティブに傾きます。

 ５、依存症になる　子どものころ不安定な精神のまま大人になった場合も、無意識に気持ちを何かしらで安定させようとして依存症になる場合もあります。

　例）タバコ、お酒、携帯電話、ゲーム、ギャンブル etc…

６、自分で考えることができず、受け身体質になる

可愛いこどもに苦労させたくない・・・子を思う親の気持ちからなんでも「先回り」して子どもを誘導し過ぎてしまうと、子どもが自分で考えて行動する機会を失います。いつしか言われたことだけやれば良いと思ってしまいます。子どもが幼いと、親に褒められたいがために言われたことをする「見返り」に期待してしまい、行動する「本当の目的」を見失うことも。自分のとった行動はいずれ結果となって自分に跳ね返ってくるのだと早めに経験させることが大切です。

もしも親（子ども）との相性がいまいちだなと感じているならば、程よい距離をとることが大切です。突き放したり、見捨てるといったネガティブな意味ではありません。

その上で、親（子ども）と話すときに注意していただきたい点は・・・

相手の目を見て話しましょう。「目は口ほどにものを言う」という諺がありますが、目を合わせるか否かに関わらず、目を見ることで相手が今何を感じているのかを察しやすくなります。

また、親側の気を付ける点として、子どもがまだ幼いとき、子どもの行いが悪いことではない限り、失敗すると分かっていても子どもを信頼し、子ども自身が考えた選択を尊重できているかが大切です。失敗とリカバリー（そこから立ち直ること）を繰り返すことで、「自分はどんな失敗も乗り越えられるのだ」という強さと自信を身に着けていくことができます。目先の失敗にとらわれて子どもの失敗経験を奪わず、子どもを信頼して経験させてみることで、子どもも親を信頼しやすくなり、結果として相性の良し悪しを超えていけるでしょう。

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